坂の上の雲

新装版 坂の上の雲 (4) (文春文庫)
8月から読み出してやっと読み終わった。すごい重厚な物語だった。
うちの先生にあとがきがまた面白いって言われてて気になっていた。
司馬遼太郎が10年間をほとんどをこの小説に費やしたらしい。
あとがきにも書いてあるが、もはやこの小説は小説というよりも
ちょっと違う形のものな気がする。
日本軍の記録がほとんど残っていないという中、彼が構築したこの物語は、
もはや現代では日露戦争での歴史になっていると思う。


それと先生に、坂の上の雲の由来がすばらしいのだよと教わったが確かにすばらしかった。
僕もあんまり人にはこのことは言わないほうがいい気がするのでここには書かない。
一言言うとしたらば、僕も坂の上の雲を見続けるような人にならなくてはって思った。


この話が最高なのはやはり正岡子規が出てくるところだと思う。
彼の話が、この物語に単なる戦争や政治の話ではなく、
はじめて国家というものを持った人の心のゆれを立体的に読者に伝えてくれる。
物語の最後に、真之が子規の家をたずねるシーンにはじわじわ感動した。


きっともっと時間を置いたらさまざまな感想が浮かんでくるのだなあと思う。
今日はこれまで。