手塚治虫アンソロジー ロボット傑作集2

これも家にあって読む。自分の研究に色々面白いところがある。
よく考えたら、ロボットと医療を絡ませようって言うアイディアは間違いなく手塚治虫の影響な気がする。今いるロボットの研究者ってたいてい手塚治虫読んでいるだろうし。
中でも興味深かったのは、ブラックジャックの「U-18は知っていた」っていう話と、「ダリとの再会」という短編だ。
「U-18は知っていた」のほうは、まず題名がすばらしい。何を知っていたかというと人間を治すのは人間にしかできないということだ。
そして逆に「ダリとの再会」は、あまり人とうまくコミュニケーションできない少年が、介護ロボットとよい関係をつくるという話。
手塚治虫は本当はどっちだと思っていたんだろ。今となってはわからない。
自分も正直明確な答えが出ていない気がする。鈴木寛先生*1の話によれば、現代のプロジェクトの進め方はPCCP (philosophy, concept, contents, program) を常に考えながら進めるべきだとのこと。常に研究室のグループで機械に介護させる意味を考えながら研究を進めるべきだ。
以前のブレストではロボットに直接介護させるべきでないから、介護者支援ロボットだっていうことでそれでなんとなく理解してたつもりだけど、もう一度中間発表前に考えるべきかもしれないな。
手塚治虫アンソロジーロボット傑作集 (2) (秋田文庫)